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  • 高橋尚基

「6次産業化とデザイン」


皆さんこんにちは、デザインコンサルタントの高橋です。 本日は「6次産業化とデザイン」というテーマでお話致します。 北海道において、豊かな1次資源である農水産物をそのまま原料として流通させるのではなく、 価値を高めてどう消費者に届けるかということ。 その施策として、「6次産業化」という施策で、生産・加工・販売までを 一つのベクトル上で考えていくことが必要と言われています。 さて、先日(今年2月)に行われた6次化セミナーに参加、弊社は相談会を行ってきました。 そこでとある農産加工品生産者の方との雑談で、 「デザイナーさんにこんな名刺とロゴ作ってもらったけど、 しっくりこないんだよね。せっかく作ってもらったんだから使わないわけにも行かないし…」 なんてことを名刺交換の際におしゃっていたのがとても印象的でした。 具体的な名前は申しませんが、ご婦人の方で、子供にも安心して食べさせたいと手作りの漬物の販売を計画されている方でした。 人柄も気さくで、事業にもとても信念の有る方かとお見受けしました。 その名刺にどんなロゴがあったのか。 ファッションブランドに出てきそうなクールでカッコイイタイプのロゴ。 真摯なものづくりではなく、流行に敏感で左右されやすい商業主義的なイメージすら持ちました。 見た目のバランスの良さやオリジナル性は有るのでしょうが、 いわゆる彼女の事業目的を考えずデザイナーひとりよがりの「芸術作品」と思しきもので、極めて的外れで劣悪なデザインでした。 ロゴに限らず商品パッケージのデザインは、 このような事業とかけ離れた目的のない「作品」がいたるところに見受けられるのが現状です。 ひとりよがりで作家志向の強い似非デザインが横行しています。 私が考えかつ実行しているデザインとは ・「グランドデザイン」という広い意味のデザイン、つまり事業や商品の計画・戦略・コンセプトの見地からまず考え、 ・それらプランを色・形等で伝え表現する部分の「スタイリングデザイン」(狭い意味でのデザイン) の両輪で業務を捉えています。 プランが良くても、的確に伝わる表現でなくては行けないし、 先のロゴの例のように色・形がかっこ良くてもそもそも計画がなかったり、 コンセプトにミスマッチな表現ではダメなのです。 そのどちらが欠けてもうまくいかないものです。 また、全体の戦略を見据え、表現の打ち手を事業計画の初期のうちに考えていくこともとても重要です。 ラインナップ戦略やwebや印刷媒体での広報、接客、展示会のユニフォームに至るまで、 事業や商品のコンセプトを伝えるために総合して「グランドデザイン」していかなくてはなりません。 先ほど相談に訪れた方は、色・形が先行しすぎ、 根幹のグランドデザインがないまま進んでしまった失敗事例の典型だと言えます。 目に見える部分は、デザインが司るものですが、 それまで真摯な生産・加工を行ってきたものが最後の最後に来て それまで積み上げてきたものが誤解されるかのように伝わってしまいました。 また、失敗の多くは、デザイナー側ばかりではなく、 発注側の企業側にも課題が残されていると考えます。 典型は、販売間際になって、 いかに表面的に綺麗に取り繕えば売れると思い込んでいる事業者が デザインのプランの部分を軽視し、 タイムリミットが短い中で場当たり的かつ理由なく提示された「作品」を好みで選択してしまうこともあると言えます。 このように6次産業化とデザインの大きなポイントは、 事業の初期段階から戦略やコンセプトといった「グランドデザイン」と それをどう表現するかを事業者とともに考えられる真のデザイナーと巡りあうことがとても重要です。 ダントツメンバーが交互に、独自の切り口により、ダントツでの取り組み等を皆さまにお伝えしていきます。 次回のメッセンジャーは、 経営戦略・調査分析コンサルタント 中小企業診断士・6次産業化プランナーの松本珠恵です。


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